スマートビートルのFAQ
凡例
このページでは、同時に入力するキーやボタンを-(ハイフン)で区切って記載します。例えば「Space-e(1-5の点)」という記載は、スペースとe、つまりスペースと1の点と5の点を同時に入力することを示します。
また7の点はバックスペース、8の点はエンターを示します。
スマートビートルのモードについて
Q. コンボモード、BRLモード、KBDモードとは何ですか?
A. スマートビートルには、機器の点字ディスプレイとして接続するBRLモードと、機器のキーボードとして接続するKBDモードがあります。この両方のモードで接続した状態をコンボモードといいます。
BRLモードでは、他の点字ディスプレイ同様VoiceOverなどのスクリーンリーダーが点字ディスプレイに割り当てた機能を実行できます。
KBDモードでは、スマートビートルのパーキンスキーや各ボタンやホットキーを使用して、キーボードからの操作を実行できます。
コンボモードでは、電源-F3でBRLモードとKBDモードを適宜切り替えて操作することができます。
Q. 仮名モード、ローマ字モードとは何ですか?
A. この二つはKBDモードでの文字入力時に、Backspace-Enterで切り替えて使用します。かなモードは日本語を入力する際に使用するモードで、iOS側の日本語キーボードで使用します。ローマ字モードは半角の英数字や記号を入力する際に使用するモードで、iOS側の英語キーボードで使用します。なお、切り替えた際の表示はそれぞれ「仮名モード」、「キーボードモード」となります。また、iOS9まではSpace-F1で、iOS10ではSpace-uで、iOS側のキーボードを切り替えることができます。
設定と操作
Q. iOSをスリープから解除したところ、電源+F3キーを押してもBRLモードとKBDモードの切り替えができません。
A. BRLモード(あるいはKBDモード)のみで接続されていることが原因です。コンボモードで接続するには以下の手順を実行してください。
- 電源-F4を入力し、ペアリングリストを表示します。
- BRLリストとKBDリストが表示され、接続されている場合はデバイス名の前にact、接続されていなければデバイス名の前にprdと表示されます。デバイス名の前にprdと表示された目的のデバイス名に移動しEnterを押します。
- 接続したら、Space-e(1-5の点)を入力して元の表示に戻ります。
Q. 移動コマンドなどスマートビートルのコマンドが正しく動作しません。
A. スマートビートルにはいくつかのモードがあり、現在どのモードになっているかを意識しながら操作していただく必要があります。
まずBRLモードとKBDモードがあります。BRLモードは、点字ディスプレイとして接続してVoiceOverなどが点字ディスプレイに割り当てた操作を実行するモードです。KBDモードは、スマートビートルがキーボードとして動作するモードで、特に文字入力に便利です。スマートビートルが点字ディスプレイおよびキーボードとして接続された状態をコンボモードといい、電源-F3でこの両者を切り替えることができます。この両者でコマンドが異なりますので、正しく動作しない場合にはモードを切り替えてお試しください。
KBDモードでの文字入力は、半角の英数字や記号はローマ字モード(表示はキーボードモード)に、日本語はかなモードに、Backspace-Enterで切り替えながら行います。
Q. iOSをスリープ解除したときにほとんどの場合コンボモードで接続されていません。コンボモードで接続するためにお勧めの設定はありますか?
A. iOSをスリープ状態にする前にコンボモードで接続されていれば、以下の手順を実行すると比較的安定してコンボモードで接続できます。
- スマートビートルで電源-F1を入力し、ペアリングBRLモードにします。
- その後にiOSをスリープ解除します。
Q. どのようにしてコンボモードになっているかを確認しますか?
A. コンボモードでは、電源ボタン-F3でKBDモードとBRLモードの切り替えが可能です。コンボモードではない場合、このキー操作を実行すると「コンボモードではありません。」と表示されます。
Q. どのようにして点訳補正モードに入りますか?
2016年5月現在、iOSなどのVoiceOverの点字表示は日本語点字の規則に十分対応できているとは言いがたい状況で、このモードを使用すると一部の長音やマス空けを補正します。ただし、VoiceOverなどが正しく点字表示できない文字はこのモードを使用しても正しく表示できません。Backspace-Space-Enterで点訳補正モードを開始し、同じキー操作を実行するとこのモードを終了します。
Q. スマートビートルの設定などのキー操作を表示できますか?
A. 電源ボタンを短く押し、Space-h(1-2-5の点)を押して表示します。Space-e(1-5の点)で元の表示に戻ります。
Q. バッテリーの充電状態を確認できますか?
A. Backspace-Enter-p(1-2-3-4の点)を入力して確認できます。確認したら、Space-e(1-5の点)で元の表示に戻ります。
Q. スマートビートルには何台までのデバイスを接続できますか?
A. BRL接続とKBD接続、それぞれ5台まで登録できます。電源-F4でペアリングリストを開き、登録したデバイスを切り替えて使用できます。なお、6件目以降を登録すると古い登録から削除されますのでご注意ください。
Q. スクロールキーで右にスクロールすると、次の行頭4マス分がスキップして表示されるようになりましたが元に戻せるでしょうか?
A. 以下の手順で正しく表示できます。
- 電源ボタンを短く押します。
- i(2-4の点)を押して情報ダイアログを表示します。
- Backspace-F2-F3-Enter-1-2-3-4-5-6の点を押します。すると、ダイアログを閉じて正しく表示されるようになります。
Q. KBDモードではタッチカーソルキーで項目をダブルタップできません。
A. KBDモードでは、タッチカーソルキーはキーボードのファンクションキーとして動作します。
Q. 突然キー操作を受け付けなくなりました。故障でしょうか?
A. 片手モードに設定されてしまったことが考えられます。以下の手順で設定を確認してください。
- Backspace-l(1-2-3の点)を入力し、片手モードを表示します。
- オンと表示されていたら、スペースでオフに変更します。
- エンターで設定を保存します。
Q. エディットボックスで編集後別のコントロールに移動しようとすると、編集した内容が削除されてしまいます。
A. 編集時にBRLモードでF3を押してしまうと、iOSの取り消しの機能が働いて編集内容が削除されてしまいます。BRLモードとKBDモードの切り替えの操作を行う場合はご注意ください。
Q. 入力するキーが多い場合に、そのホットキーをうまく入力できません。
A. このような場合にはすべてのキーを同時に押すのではなく、順番に押していって同時にすべてのキーを離します。つまり、押したすべてのキーから同時に指を離すことがポイントです。
文字入力
Q. iOS10に更新したところ、大文字を入力できません。
A. iOS10では、iOSの変更に伴いSpace-uとSpace-F1の動作が入れ替わりました。
iOS9までは以下の操作です。
- Space-u: 大文字/小文字の切り替え
- Space-F1: 入力に使用するiOS側のキーボードを変更
iOS10では以下の操作になります。
- Space-F1: 大文字/小文字の切り替え
- Space-u: 入力に使用するiOS側のキーボードを変更
Q. 日本語入力時に、スペースで変換候補を出してエンターで確定使用としているのですが、うまく操作できません。
A. BRLモードでの入力はiOSなどスクリーンリーダーに依存するので、環境によってはこのようになります。BRLとKBDの両方が接続されたコンボモードに設定された状態で、電源-F3でKBDモードに変更し、Backspace-Enterでかなモードに設定して入力すると、Windowsのコンピュータやブレイルセンスシリーズと同様の操作で変換と確定ができるので便利です。
Q. KBDモードでの文字入力において、仮名モードにしても正しく日本語が入力できません。あるいはローマ字モードにしても英字が入力できません。
A. KBDモードでの文字入力時は、入力する言語とiOS側のキーボードを合わせる必要があります。iOS9まではSpace-F1、iOS10ではSpace-uでiOS側のキーボードを切り替えることができます。英字を入力する際は、Space-F1あるいはSpace-uでiOS側のキーボードを[English US]に変更してください。
Q. 文字入力において、タッチカーソルキーで編集したい位置に移動できません。
A. KBDモードでは、タッチカーソルキーは接続した機器のキーボードのファンクションキーとして動作します。
Q. 大文字の入力はどのように行いますか?
A. アルファベットは電源-F3でKBDモードに設定し、Backspace-Enterでローマ字モード(変更したときの表示はキーボードモード)に設定して入力します。大文字/小文字の入力は、iOS9まではSpace-u(1-3-6の点)、iOS10ではSpace-F1でCapsLockのOn/Offを切り替えて入力できます。
Q. 数値はどのように入力しますか?
A. ローマ字モードでは数府なしの下がり数字で入力します。かなモードでは通常通り入力します。
Q. 記号の入力はどのように行いますか?
A. まず、電源-F3でKBDモードに設定します。その後、Backspace-Enterでローマ字モード(変更したときの表示はキーボードモード)、あるいはかなモードに設定して記号を入力できます。以下はそれぞれのモードで入力できる記号とキーの対応表です。
ローマ字モードでのキー入力表
記号 | 記号名 | 操作 |
---|---|---|
! | 感嘆符 | 2-3-4-6の点 |
“ | クォーテーション | 5の点 |
# | シャープ | 3-4-5-6の点 |
$ | ドル | 1-2-4-6の点 |
% | パーセント | 1-4-6の点 |
& | アンパサンド | 1-2-3-4-6の点 |
‘ | アポストロフィ | 3の点 |
( | 括弧開き | 1-2-3-5-6の点 |
) | 括弧閉じ | 2-3-4-5-6の点 |
- | ハイフン | 3-6の点 |
\= | イコール | 1-2-3-4-5-6の点 |
^ | べき乗 | 4-5-7の点 |
~ | チルダ | 4-5の点 |
\ | 円マーク | 1-2-5-6-7の点 |
| | 縦線 | 1-2-5-6の点 |
@ | アットマーク | 4-7の点 |
` | アクサングラーブ | 4の点 |
[ | 大括弧開き | 2-4-6-7の点 |
{ | 中括弧開き | 2-4-6の点 |
] | 大括弧閉じ | 1-2-4-5-6-7の点 |
} | 中括弧閉じ | 1-2-4-5-6の点 |
; | セミコロン | 1-5-6の点 |
+ | プラス | 3-4-6の点 |
: | コロン | 1-5-6の点 |
* | アスタリスク | 1-6の点 |
, | コンマ | 6の点 |
< | 小なり | 1-2-6の点 |
. | ピリオド | 4-6の点 |
> | 大なり | 3-4-5の点 |
/ | スラッシュ | 3-4の点 |
? | クエスチョン | 1-4-5-6の点 |
_ | アンダーライン | 4-5-6の点 |
かなモードでのキー入力表
記号 | 記号名 | 操作 |
---|---|---|
! | 感嘆符 | 2-3-5の点 |
# | シャープ | 5-6の点に続けて1-4-6の点 |
& | アンパサンド | 5-6の点に続けて1-2-3-4-6の点 |
( | 括弧開き | 5-6の点に続けて2-3-5-6の点 |
) | 括弧閉じ | 2-3-5-6の点に続けて2-3の点 |
ー | 長音 | 2-5の点 |
\= | イコール | 5-6の点に続けて1-2-3-4-5-6の点 |
「 | 鍵開き | 5-6の点に続けて3の点 |
」 | 鍵閉じ | 6の点に続けて2-3の点 |
: | コロン | 5の点に続けて2の点 |
; | セミコロン | 2-3の点 |
+ | プラス | 5-6の点に続けて3-4-6の点 |
、 | 読点 | 5-6の点に続けてスペース |
。 | 句点 | 2-5-6の点に続けてスペース |
・ | 中点 | 5の点に続けてスペース |
その他
Q. Space-k(1-3の点)で開いたVoiceOverのヘルプを閉じることができません。
A. Space-b(1-2の点)で閉じることができます。
Q. 点字ディスプレイで使用できるVoiceOverの操作コマンドがわかりません。
A. スマートビートルその他弊社製品のマニュアルに記載のないVoiceOverコマンドにつきましては、以下のAPPLE社のWebサイトに情報があります。
- HIMS Braille Sense:VoiceOver のナビゲーション用デバイスキー
- Freedom Scientific Focus Blue:VoiceOver のナビゲーション用デバイスキー
- Humanware Brailliant:VoiceOver のナビゲーション用デバイスキー
- iPhone、iPad、および iPod touch での VoiceOver のナビゲーション用共通点字コマンド